意見が生まれる場を設計するという視点を持つ
事業を立ち上げる際、多くの人がチームをまとめて動かす力を必要とします。その中で避けて通れないのが会議です。しかし、思ったほど意見が出ず、場が沈黙してしまうことも珍しくありません。これはメンバーの姿勢が原因ではなく、リーダーが会議の目的や文脈を明確にしていないことが大きな要因です。会議には、アイディアを出す場・意思決定を行う場・情報を共有する場の3種類があります。それぞれで必要とされる発言内容は異なるため、何のために集まるのかを最初に共有することが重要です。また、アイディアを出す会議では、「自由に出して」と言うだけでは動きません。どんな方向性で考えるのか、アイディアとは何か、といった前提を言語化してこそ思考が始まります。さらに、日本人に多い「同調」によって、多様な意見が出づらくなることも意識しましょう。全員で一斉に意思を表明する、少人数で個別に出すなどの仕組みを取り入れることで、空気に流されず意見が交わる環境が整います。意見は偶然出てくるのではなく、設計と工夫で引き出すものです。会議では議論を生むための問いや構造の用意が事業推進に大切です。