「やらないことを選ぶ力と仕組みで生まれる力が事業の行方を決める」
事業を立ち上げるとき、多くの人が「全部やらなければ」と思い込み、あらゆる作業に力を注ごうとします。しかし、この姿勢はかえって本質を見失い、肝心な判断や行動が遅れる原因になります。
限られた時間と資源をどこに使うか。その選択が、事業を前に進めるうえで極めて重要です。真面目さゆえに、「やるべき」という思い込みに縛られ、本当はやらなくていいことに時間を費やしてしまうことがあります。やらないと決める力は、やるべきことに集中するために必要な判断力です。自分が本当に注ぐべきテーマが明確になれば、他のことは自然に手を抜けるようになります。「やらなくていいことを見極める力」こそが、持続的に事業を進めるための土台です。
また、事業は一人では成し遂げられません。仲間と共に動く中で重要なのが、手抜きを防ぐ仕組みづくりです。人数が増えると、責任感の分散や他人任せの心理により、個人の力が発揮されにくくなる現象が起こります。これを防ぐためには、一人ひとりの役割や貢献度を明確にし、「自分が必要とされている」という感覚を持たせることが必要です。