枠組みに頼らず思考を動かす力を身につける
事業を立ち上げるとき、フレームワークなどの枠組みに知識として精通していることが重要だと考える人は多いですが、実際に使いこなせている人は多くありません。その理由の一つは、正解を出すための道具としてフレームワークを扱ってしまうからです。確かに、公式に当てはめるような感覚で使えば一見便利ですが、それでは変化に富んだ現実の場面には対応できません。重要なのは「わける」「つなぐ」「ずらす」などの思考動作を自分の中に染み込ませ、状況に応じて柔軟に考えられることです。知識の丸暗記ではなく、自ら問いを立て、仮説を検証し、常に目的を意識して判断を積み重ねる姿勢が求められます。また、事業を進めるうえでは論理的思考だけでは限界があり、斬新な発想が求められる場面も多くあります。発想は、「連想」「展開」「結合」「類比」などの原理を組み合わせることで生まれます。たとえばテーマを細分化して考えたり、無関係に見える要素を結びつけたりすることで、新しい視点が得られます。さらに、表面的な課題にとどまらず、その背景にある目的をさかのぼって考えましょう