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顧客関係性の強化

経営者の皆さんは、売上向上策の打ち手として、新規顧客の獲得から着手しますか?それとも既存顧客のリピート率向上から着手しますか?多くのお店では、顧客を新規獲得してそのあとリピート率や客単価を上げることを考えがちですが、正しい順番はまず、既存顧客のリピート率向上から着手すべきです。

なぜならば、「新規顧客に販売するコストは既存顧客に販売するコストの5倍かかる」という法則があるくらい新規の獲得には手間暇かかります。新規顧客獲得に広告や宣伝を打ってもなかなか売上に結び付かないという声はよく聞く話です。

 

一方、皆さんのお店(商品・サービス)は、一度購入経験のある顧客が「もう一度購入したい!」と感じてくれるお店(商品・サービス)になっていますか?

もし、既存顧客との関係性を強化し、他人にも紹介してもらえるようなお店(商品・サービス)づくりができていなければ、まずは、そこから考えてみるべきではないでしょうか?

 

今回、私が関わった会社を例にとり、既存顧客との関係性強化からの集客を考えてみたいと思います。

その会社は、健康食品を製造・販売(通販)する会社で創業以来30年間、品質の高い商品を販売し、中高年を中心に愛用されていました。私が会社を訪問した際、お客様からの返信ハガキ(感想、意見・要望、クレームなど)の一部(300枚)を拝見しても愛用者の多さは一目瞭然でした。300枚の内訳は、感謝が296、提案が2、クレームが2と圧倒的に感謝に関する内容が多かったからです。

しかし、残念なことにその会社はハガキの内容を詳しく読んだり、整理したりする時間がなく、軽く目を通すのみで机に山積みとなっていました。況や商品やサービスの改善の参考にもされていませんでした。

従って、購入者へのフォローはあまりせず、売上の多い顧客へ次回利用できる割引券を配布しているに留まっていました。

 

◆顧客の優良化(ロイヤルカスタマー化)

この会社は売上の多い顧客が優良顧客と考えていたのですが、それは正しくありません。

既存顧客は「売上」と「愛着・信頼」といった2つの軸で4つのタイプに分類して考える必要があります。

①売上が少なく、自社への愛着・信頼も少ない

②売上は多いが、愛着・信頼は少ない

③売上は少ないが、愛着・信頼は高い

④売上も愛着・信頼も高い

 

①~③の顧客を④にしていくのが「顧客の優良化」です。そのために大事な点は「いかに貴社に愛着を抱いていただけるか」です。そして愛着を抱いていただくためには「顧客の期待を超えるサービス」を提供しなければなりません。

この会社はお客様からの注文を電話で受付けていましたが、優良顧客化(期待を超えるサービスの提供)へは以下のような対応を通じて実現します。

 

①基本的な対応(例:電話が鳴ったら、待たせず出る)

②顧客が期待する範囲内の対応(例:丁寧な応対)

③顧客願望の範囲内の対応(例:体調に合わせた処方を丁寧に説明する)

④顧客の期待を超える対応(例:購入1か月後に効果を気遣う電話をかける)

⑤顧客の共感を呼ぶ対応(例:さらに3か月後、効果が類似した顧客の改善例等を資料にして送付)

 

上記の④⑤が「期待を超えた対応」であり、ここまでできれば「顧客との関係性が強化」されていきます。

 

 ◆感動体験からブランドに共感する

上述の電話応対から期待を超えるサービスの提供を受けた顧客の感動体験は、郵送物を通じても行います。

心のこもった「手書き」のハガキやDMの送付、(試供品の提供だけでなく)お客様に合わせ押し花やお守りなど「あなただけ」を伝えるプレゼントなどで次々と感動を呼ぶ体験を提供するよう提案しました(画像は私宛届いた手書きのバースデーカードです!こういった手書きのメッセージは捨てずらいです!)。

 

このように考えるといつまでもより高い感動を呼ぶ体験を提供し続けなければならないのか?と思われるかもしれませんが、そうではありません。このような感動を体験すると次第に「なぜ、この会社はここまでできるのか?」とその背景を知ろうとし、この会社のビジョンや理念といった考え方を見て納得した顧客はその会社と強固な関係性ができあがります。そうなった状態であればここまで提供してきた感動手段を続けるだけでお客様は共感していただけるのです。

従って、感動体験→共感の最後の締めくくりは、「ビジョンや理念を発信し、ブランドを構築する」ことです。

これはとても重要で意味があることなのです(この点については機会をみてお伝えしていきたいと思います)。

 

<今日のまとめ>

 ●優良顧客は売上が多いだけでなく、貴社に高い愛着や信頼のある顧客

●優良顧客とは貴社との関係性が強固になった顧客

●関係性が強固になった顧客は貴社のブランドに共感する。だから、ビジョンや理念などの発信は重要。